久しぶりのおでかけ
- 坂田大輔

- 2月20日
- 読了時間: 4分
穏やかな小春日和が続いております。ひなたでうっとりとしていたいようなお天気ですね。このまま暖かくなるのでしょうか。
さて、先日は半身麻痺のある方の外出のお手伝いをさせていただきました。ケアマネージャーさんからのご依頼で、ATMに振り込みと引き出しに行きたいとのことでした。一軒家にお一人で住んでいらっしゃる女性です。お迎えにあがると室内用の車椅子をご自身で操作して玄関までいらっしゃいました。手すりを使ってゆっくりと上がり框を降りて、外出用の車椅子に移ります。車両後部のスロープを利用して乗車していただき出発です。
出発するとすぐに、今までのいきさつを一気にお話しくださいました。一年と少し前に脳梗塞を発症し、救急病院からリハビリ病院へ、その後、ご自宅での独り暮らしは難しいだろうとのことで、施設に一時は入所されましたが、どうしても家に帰りたいとのことで、4ヶ月ほど前にご退所されたとのことでした。病院にしても施設にしても、「規制されている」という感覚があったそうで、身の回りのことを自分でするのは大変だけど、住み慣れた家で頑張って生活したいとのことでした。発語するのも大変そうでしたが、嬉しそうに一生懸命に話してくださいました。
ATMに到着し、少し並んで順番が来ました。振り込みが二か所あり、一か所目の作業をしていると数名後ろに並びました。「待たせてはいけない」という圧力のせいか、二か所目の振り込みに取り掛かる際に、先ほどはすんなりと出てきた暗証番号が「あれ?あれ?」とでてきません。一旦落ち着くために後ろの方に順番を譲り、最後尾に並びなおすことにしました。後ろに誰も並んでいない状態で続きの作業を行い、20分ほどかけてようやく手続きをすべて終えることができました。「ああ~よかった~、これで心のつかえが取れました」と一安心です。
ご自宅に戻ろうとしたところ、「あの~...お買い物に行きたいんです...。」と遠慮がちにおっしゃいます。普段はヘルパーさんにお買い物をお願いしているそうなのですが、思ったものと違うものがきて残念な思いをすることがあるそうです。しかしせっかく買ってきていただいているので、その思いもグッと抑えて辛いことがあるとのことでした。
「せっかくなのでぜひ行きましょう!」と行きつけのスーパーへ向かいました。以前はご自身で三輪自転車に乗って来ていたそうで、そのスーパーのことはよくご存じだそうです。「ちゃんとメモしてきてるのよ」と初めから来る気満々だったようです。カートに籠を二つ乗せてお買い物開始です。入るなりメモなど見ることなく、すぐにあれこれとどんどんかごに入れ始めます。「確かこっち」「このへんに」「ほらあった!」と、具体的な商品名をあげながらご自身で車椅子を操作しながらどんどんかごに入れます。「いや~楽しい~。私買い物大好き!今ドーパミンがどんどん出てる!」と楽しさ最高潮です。二つ目の籠がほぼ満タンになろうとしているころに、「え~っとあとは...。」とはじめてメモを取り出しました。利き手側が麻痺になってしまったので、利き手ではないほうの手で書かれたと思われる文字が、小さなノートにびっしりと並んでいました。かなり楽しみにして準備していらっしゃったと思うと、私もとても嬉しい気持ちになりました。すると買い忘れていたものもあったようで、「あ、そうそう...。」と言って買い足します。
思い付きでかごに入れたものも多かったようで、精算を済ませると「すこしオーバーしたけど楽しかったからいいの。○○コロッケが買えて嬉し~。」と満面の笑みです。帰りながらコンビニでの支払いも済ませ、今回の用事は完璧に済んだとのことでした。
ご自宅までお送りして終了です。初めての車椅子でのお買い物を終えて、身体が思うように動かないことがどれだけ大変か、当たり前にできていたことができないつらさを実感しているとのことでした。そのうえで「またお願いすると思いますのでよろしくお願いします。」とおっしゃってくださいました。
ありがたいことです。
お独りですので本当に気を付けて過ごしていただきたいものです。ぜひまた行きましょう。ありがとうございました。
写真は快晴の日の多久川と可也山です。





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