97歳
- 坂田大輔

- 5月29日
- 読了時間: 3分
曇りがちの一週間となりました。湿度が高いのですが、時おり吹く風が気持ちがいいですね。
さて、先日は97歳の女性の受診の送迎をさせていただきました。97歳にして大きな病気が見つかったとのことで、遠方の大きな病院を受診されるとのことでした。施設にご入居されており、車椅子を利用していらっしゃいます。
お迎えにあがるとたくさんのスタッフの方に見送られて出発です。白髪に薄く色のついた眼鏡に黒い帽子をかぶり、おしゃれなご様子です。97歳といえどもとてもはっきりとした声でご自身のことをいろいろときかせてくださいました。今回の受診にはたくさんのスタッフの方や、ご家族の方がいらっしゃるとのことで、「ほんとに、わざわざ申し訳ないわ…。」と言って笑います。
今回行く病院はご本人様が若いころに過ごした地元の病院でした。数年前に建て替わってしまい面影はありませんが、周りの景色はなじみがあるようでした。ご自身の家は海のすぐそばだったそうなのですが、「それなのに私は山のほうが好きなの、だって緑がきれいでしょ」とおっしゃいます。近頃はなかなか外出をする機会が少ないようで、今回はあいにくの小雨のお天気でしたが、移動しながらずっと楽しそうに外を眺めていらっしゃいました。「久しぶりに車に乗ったら首が痛くなっちゃった」左右の景色を一生懸命見ていたからとのことです。病院に近づくと、だんだんと地元の景色になってきました。「この辺は全部田んぼやったのにねえ、すっかりきれいになって。」世代の違いからでしょうか、舗装されて建物が並ぶことを「きれいになった」とおっしゃっておりました。私にしてみれば、少し寂しい気もしますが、50年前の町を知っている方からすれば、砂利道と藪がきれいな道になれば、それは便利で素晴らしいことですね。
無事に病院に着くと、施設のスタッフの方が別の車で先回りしてお待ちでした。院内はお任せして私は一旦離れます。数時間後にお迎えにあがると、ご本人様は帽子をとっていらっしゃったせいか、少しお疲れのご様子に見えました。帽子のことを指摘すると、「あ、そうそう」と言ってしっかりかぶりなおしましました。病気のこともしっかりと理解されており、丁寧に説明してくださいました。大変な検査がいろいろとあるようですが、「この歳だからもういいんですけどね~。」と笑いながらお話をされ、施設で関わってくれるスタッフさんたちや、病院の先生や看護師の方に「本当にありがたいです。」と感謝していらっしゃいました。
明るくて元気な素敵な97歳で、たくさんの元気をいただきました。
治療は大変かもしれませんが、きっとまだまだ長生きされることでしょう。
またお手伝いさせてください。
ありがとうございました。
写真は雨上がりの深江の海です。夏が来ますね。





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