お墓参り
- 坂田大輔
- 5月9日
- 読了時間: 2分
心地よい初夏の陽気が続いております。ゴールデンウィークも終わり、再び日常が戻ってきましたね。
さて、先日はお墓参りのお手伝いをさせていただきました。施設にお住いの女性で、娘様より随分前からご予約をいただいておりました。お迎えのために施設の前に駐車すると、ほぼ同時にご家族様の乗ったタクシーも到着し、娘様、お孫様夫婦とそのお子様二人(曾孫さん)が出ていらっしゃいました。
ご本人様と娘様お孫様と曾孫さんが福祉タクシーに乗車し、タクシーと二台での移動となりました。ご本人様は何度も「どこに行きよると?」と娘様に聴き、娘様は何度もご主人様のお墓に向かっていることを伝えていらっしゃいました。
お墓の駐車場に到着し、一段高くなったお墓の正面にご本人様をご案内します。今度はお孫様が「誰のお墓かわかる?」と聴きますが、どうやらまだわからないご様子でした。前回来たときはご主人様のお墓に抱き着いて泣いてしまうほどの想いがあふれていて、その後もお墓参りに行きたい行きたいとの訴えが続いていたため、今回のお墓参りを企画したそうなのです。お孫様は「あんなに来たがっていたのに…」と驚いていらっしゃいました。ご本人様はニコニコしていらっしゃいます。
何度か話しているうちにようやくご理解されたようで、曾孫さんたちも手伝いながらお花を飾り、お線香をあげてみんなで拝みます。「よかったよかった、わかってよかったね」とみんなで話します。ご本人様は相変わらず穏やかな笑みを浮かべており、皆さまでお墓の前で記念写真を撮りました。
施設へ戻る道中、ご家族様が何気ない話をしていると、ご本人様がふと顔をしかめて涙を流し始めました。「あら、今頃悲しくなってきたの?」と皆さま驚きです。
やはりご主人様への熱い想いは変わらず、ご本人様のスピードで感じていらっしゃったのでしょう。歳をとっても泣けるような思いがあるということも素敵なことですね。
ようやく念願がかなってよかったです。
また行きましょうね。
ありがとうございました。
写真は加布里漁港にて。
雲ひとつない青空と可也山の新緑が鮮やかに見えました。

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