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執筆者の写真坂田大輔

胃ろう交換


梅雨を目前にして、暑くもなく寒くもない気持ちのいい陽気が続いております。

 

さて、先日は胃ろう交換の付き添いをさせていただきました。ずいぶん昔からご利用いただいている方で、お引越しなどもされ、現在は福岡市内の施設に入所されておりますが「付き合いの長い私の付き添いが安心だから」ということで、毎回呼んでいただいております。

 

お迎えにあがると穏やかな笑顔でいらっしゃいました。4か月ぶりですが、「お変わりないですか?」とお声掛けをすると、「だいぶ弱った。ほんとよ。」と言って笑います。施設では卓球やカラオケを楽しんでいるそうですが、「声が出なくなった。」とおっしゃいます。

 

病院に到着し受付を済ませ、待合室に移動しましたが、早速お手洗いに行きたいとのことで、車いす用トイレに移動します。立位が不安定なので介助をさせていただきました。しっかりと済ませたのち、しばらくテレビを見ながら待ちます。テレビでおいしそうなおにぎりを食べている人を見て、「あ~、おにぎり食べたいなあ~。」としみじみとおっしゃっていました。我々には想像することしかできませんが、「ものを飲んだり食べたりすることができない」というのはどんなにつらいことでしょう。「お水も飲めんとよ。」「う~ん。そうですね。つらいですね。」と寄り添うことしかできません。以前はおいしいものを買いにスーパーにお買い物に行ったり、途中でソフトクリームを一緒に食べたりしたので、私もつらい気持ちになります。

 

しばらくして看護師さんがお迎えに来て、いよいよ胃ろう交換を行います。方法はいろいろとあるそうなのですが、この方は眠った状態で行うとのことで、ストレッチャーに移り、あとは看護師さんにお任せです。

 

程なくして「終わりましたよ」と看護師さんが知らせに来てくださり、30分ぐらい横になったまま休む必要があるということで、近くに座って目が覚めるのを待ちました。しばらくして手足が動き初め、目がうっすらと開きました。すると、ご本人様が休んでいる間に会計をして来たらどうかと書類をもって来てくださったので、見守りは看護師さんにお任せして会計にいきました。待っている間に、看護師さんがご本人様を連れてきてくださいました。とても効率がいいですね。しかしだいぶしんどそうで声が出ません。早く帰りましょう。

 

施設に戻ると施設の看護師さんが、「あ~大変でしたね~。」とねぎらいます。諸々の器具や書類をお渡しして終了です。次回の予約もしてきましたので「また来ますね。お元気にしとってくださいね。」とお声掛けすると、かすかな笑顔で頷いてくださいました。

辛い胃ろう交換でしたが、そのおかげで今を生きて楽しめているということですね。

年相応に衰えてきてしまうことは誰でも避けられませんが、できるだけ穏やかに過ごせますように。

ありがとうございました。


写真は高祖からの可也山です。

麦の収穫は終わったようです。




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