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  • 執筆者の写真坂田大輔

緩和ケア病棟からの一時帰宅

昼夜の寒暖差の激しいこの頃です。朝は11月らしくキンと冷えますが、日中は陽が当たると汗ばむ陽気です。体調を崩さないように注意しないといけませんね。


さて、先日は緩和ケア病棟からの一時帰宅のお手伝いをさせていただきました。リクライニングの車椅子で、自宅で1時間程度過ごす予定となっておりました。


お迎えに上がると、奥様と娘様がお迎えにいらっしゃっておりました。ご本人様は目を閉じて横になっている状態で、かなり反応も薄い状態でした。痛み止めをもって出発です。


ご自宅までの道のり、娘様が「うちに帰りよるよ!」「今○○の辺り、ほら、前によく行きよったろ!」とお声掛けしますが、なかなか目が開きません。


数日前に一時帰宅を決めた時の状態から随分と変わってしまったようで、「ああ~、もっと早く連れてきてあげればよかったね。」「もつ鍋食べに行きたかったね、長浜ラーメンもね...。」

と、悔やんでいらっしゃいました。自宅にお寿司などのごちそうを用意してゆっくりお食事をするという案もあったそうなのですが、それも難しい状態になってしまいました。

こればかりは誰も予想することはできませんので、仕方がありません。


リクライニングの車椅子はそのままご利用いただき、ご自宅でしばらく過ごすことにしました。ご仏壇の前までご案内して、私は一旦車に戻り待機させていただきます。


なかなかお声掛けにも反応が薄く、長時間の外出もご本人様の負担になりそうとのことで、30分程度で、病院へ帰ることになりました。家を出てしばらくして、ご本人様が切り盛りしていたお店の前を通りかかり、「お父さん、お店よ!ほら、こっち!」との声掛けに、パチッと目を開いてお店をご覧になりました。またすぐに目は閉じてしまいましたが、ご家族様は「よかった、今見よったね、よかったね。」と喜んでいらっしゃいました。ご本人様も喜んでいたことと思います。


無事に病院に戻り、一安心です。

少しの時間でしたが、自宅に帰ることができてよかったですね。

ありがとうございました。


写真は新町漁港の朝です。







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