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  • 執筆者の写真坂田大輔

続・奥様と二人

今日も遠く高い秋の空に白い雲がぽっかりと浮かんでおります。

風がだいぶ冷たくなってきましたね。


さて、先日はご入院中の奥様が、他の病院にご入院されているご主人様のお見舞に行かれるとのことで、お手伝いをさせていただきました。

お迎えに上がるとご家族様がお二人ついていらっしゃり、以前ご利用いただいた方でしたので、お見舞いに向かう車内で今回の経緯をお話くださいました。


前回のご利用の様子もブログに書かせていただいたのでもしよろしければご覧ください

このご夫婦は以前から奥様が寝たきりの状態で入退院を繰り返し、一度は施設にも入所されたのですが、やはり一緒に居たいとのことでかかりつけの病院のそばに住まいを決め、ご主人様がお奥様の介護をされていらっしゃいました。

ところがご主人様が重い病気を患い、集中して治療をする為のご入院が決まり、奥様はその間一時的にご入院をされることになりました。ご主人様の治療が終わったらまた自宅での二人の生活に戻る予定です。その際の奥様の搬送をさせていただき、ご主人様が付き添われておりましたが、重い病気を患っていらっしゃるようにはとても見えないほどキビキビとお元気なご様子でした。別れ際、ご主人様に「頑張ってきてくださいね。」と声をかけさせていただいたそれがおよそ一月前。


今回はそのご主人様のお見舞いに奥様が行くというのです。1時間程ゆっくり面会できるように許可が降りたとのことでした。そしてその後奥様は療養型の他の病院への転院が決まっているというのです...。

今年は新型コロナウイルスの感染防止の為にほとんどの病院や施設で面会ができない状況が続いている中、1時間の面会です。そして自宅へ帰るはずの奥様が転院です…。


私は頭の中が真っ白になり、すぐに一月前のお元気だったご主人様の顔が浮かびました...。


娘様がおっしゃるにはご主人様はこの一月で急速に病状が悪化してしまい、現在は緩和ケア病棟にいらっしゃるとのことでした。


緩和ケア病棟とは病状が悪化して今後快復するための積極的な治療方法が無い、もしくは行わない方の心身の苦痛を抑え、人生の最期の時間を穏やかに過ごす事を主な目的とした病棟です。快復して元の生活に戻ることができる可能性が極めて低い為に、面会時間もある程度長時間確保できるようです。

(看取り専門病棟ではなく、場合によっては強い痛みの緩和を行い状態によってはその後一般病棟やご自宅へ移る場合もあるようです。)


なんということでしょう...。

お二人はあと何度お顔を会わせることができるでしょうか。

もしかしたら今回が最後になってしまうのでしょうか。


人生いったいいつ何が起きるかわかりません。 写真は平原歴史公園のコスモスと。


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