立ち上がってしまう
- 坂田大輔

- 2025年12月26日
- 読了時間: 3分
今シーズン一番の冷え込みとなっております。朝方は白いものが舞っておりましたよ。
さて、先日は急遽病院を移動したいという方のお手伝いをさせていただきました。陽のかげるころ病院の方より「今から迎えに来ることはできないか」とからお電話をいただき、本当にたまたまその病院のすぐ近くを通っていたもので、すぐにお迎えに上がりました。認知症の症状があり、立位歩行の安定しない男性です。ご自宅で転倒され救急車で来院され、けがの程度はたいしたことはないのですが、落ち着かずに車椅子から立ち上がってしまうとのことでした。奥様もご高齢で、腰が曲がり杖を突いた状態なので自宅で介護するのは難しいとのことでしたが、この病院で受け入れていただくことがかなわず、他の病院に移ることになりました。
ご挨拶をして搬送用の車椅子に移っていただくようにお声掛けをしても、ニコニコと笑って何か聴き取れないようなお話をされておりました。ようやく立ち上がるも、車椅子に移る動作ができないため身体は動かさずに、車椅子を入れ替えて座っていただきました。すぐに乗車し、車椅子を固定すると、何か思いだしたように「そうだ・・・」と立ち上がろうとされるので、ゆっくり座っていていいですよとお声掛けをして、シートベルトをして出発しました。ご主人様は終始笑顔でお話をされており、奥様が対応されておりました。「ここは○○ですかね?」と私にも声をかけてくださるので、その都度お話をしました。
程なくして次の病院に着き、ロビーで病院の車椅子に移りましたが、どうしても落ち着かないので、ストレッチャーに横になっていただくとのことでそこまでお手伝いをさせていただきました。私は一応ここで終了なのですが、もしかしたらここでも入院することができないかもしれないとのことで、近くで待機をしているとすぐに電話がかかってきました。ここでも入院できず、その日は市内に精神科の受け入れ先がないとのことで、ひとまずご自宅に戻ることになりました。
お迎えにあがるとご主人様は私を認識してくださっているようで、嬉しそうに笑顔で何かお話をされます。私も笑顔でお迎えに来た旨をお話し、再度車椅子を移り、ご自宅へ向かいました。ご自宅へ着くとやはり安心されたのでしょうか、ひと際嬉しそうな表情でお話をされます。ご自宅のベッドまでお送りし、「よかったですね~ご自宅に帰ってきましたよ。」とお話をすると、「ありがとうございます。本当に。」とおっしゃって手を伸ばしてくるので握手を交わしました。横になっていただきお布団をかけて「疲れたでしょうから今日はゆっくり休んでくださいね。」とお声掛けをしてお別れしました。部屋を出てからも「ありがとうございました~。」と聞こえてきます。少しして精算のために玄関に戻り、奥様と話しながらも気になったのでお部屋を覗くと、もぞもぞと起き上がろうとされておりました。「またお会いしましょうね。ゆっくり休んでくださいね。」とまた横になっていただき、先ほどと同じように「ありがとうございました~。」と何度もおっしゃっていただきながら、お別れしました。
ここ数週間で随分症状が進行したとおっしゃっており、今後ケアマネージャーさんが奥様と対応を検討するとのことでした。奥様が介護するのもかなり大変だと思いますので心配です。翌朝初めの病院からご依頼をいただいたスタッフの方が、その後が心配だったということでお電話をいただき状況を説明しました。やっぱり気になりますよね。温かいスタッフさんです。
なかなか難しいですね。ご本人様が落ち着けて、奥様が安心できる状況が見つかるといいですね。
ありがとうございました。
写真は寒空の深江漁港です。






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