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執筆者の写真坂田大輔

お独りでご入院 

気持ちの良い秋晴れです。ようやく涼しくなりましたが、朝晩は寒いくらいです。丁度いい季節が短いように感じますね。

 

さて、先日はご入院される方のお手伝いをさせていただきました。数日前にご本人様よりお電話をいただきましたが、当日はバケツをひっくり返したようなどしゃ降りでした。丁度良く玄関の雨除けにぴったり車をつけることができましたので後部ドアを開けて風がなければ濡れずに乗り込めます。

 

玄関にてご挨拶をすると、家の奥のほうから「は~い、どうぞ~。」と声が聞こえます。玄関には鍵がかかっていなかったのでそのままお邪魔しました。どうやらご家族様はいらっしゃらないようです。奥の部屋にご本人様がいらっしゃいました。「ちょっと待ってくださいね。何をするにもゆっくりしか動けないんで…。」と準備を進めていらっしゃいました。必要なものをそろえるところまではできていたようで、あとは大きな袋に入れるだけでした。ご本人様の指示に従い少しずつまとめた袋をひとつひとつ大きな袋に詰めてゆきます。最後にティッシュペーパーの箱を入れて、大きな袋のふたをするような形でぴったりとおさまりました。

そして、「これを着るのがまたねえ…」とゆっくりとベストに腕を通します。私は少し服を引っ張りお手伝いします。

 

忘れ物チェックをして出発です。歩行器でそろりそろりと玄関まで進みます。足にかなりの浮腫みがあり力が入りにくいようです。昔ながらのググっと高い2段構えの上がりかまちでしたので、手すりを伝って降りていただきます。「昇りはきついけど降りるのは大丈夫。」とのことでした。外は杖二本で歩きます。後部扉を開けて車いす用のスロープを玄関近くまで伸ばしていたので、そのまま歩いて後ろから乗っていただきました。さっきまでの雨は嘘のようにあがっておりました。

 

いざ病院へ出発です。道中にてお話をしてくださいました。今回は初めてのお迎えでしたが、ご依頼の電話を着信した時にお名前が出た(過去に登録してあった)ので、以前お問い合わせをいただいたようですねと伺ったところ、「たぶんそうですね、前はチラシをずっと持ってましたから」とおっしゃっていただきました。チラシは私が何年も前に糸島市内をポスティングして回ったものだと思われます。それを大事にとっていただいてようやくご利用いただいたなんてとても嬉しいです。以前はどうにかご自身で車を運転して移動できていましたが、一度肺炎で入院してからすっかり体力が落ちてしまったそうです。現在は訪問リハビリも利用しているようですが、なかなか追いつかないとのことでした。「暇つぶし用に大きいテレビを自分の部屋と食卓と2台買ったんですけどね。テレビばかり見ていても体力は落ちてしまうし…。」と残念そうにおっしゃいます。確かにそうですね。しかしお独り暮らしでは日常生活もままなりませんので大変です。

 

病院について今度は横のドアから手すりを使ってゆっくりと降ります。その後は病院の車椅子を利用して移動します。受付までお手伝いしお別れです。「ありがとう~本当に助かりました。」とお言葉をいただきました。しっかり体力を回復させて戻って来ていただきたいですね。ありがとうございました。

 

写真は平原歴史公園のコスモスです。年々コスモスの背丈が低くなってきているような気がします。




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