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  • 執筆者の写真坂田大輔

大きな病院

初夏のような温かい晴れの日が続いております。水分をしっかりとって元気にすごしたいですね。


さて、先日は施設にご入居されている方の受診付き添いのお手伝いをさせていただきました。お迎えに上がると妹様ご夫婦が付き添われるとのことで、お二人でいらっしゃっておりました。ご本人様も施設のスタッフの方と一緒に降りていらっしゃり出発です。患者様は91歳の男性で大型のリクライニング車椅子にもたれて発語もほとんどないような状態でした。病院に着くとまず玄関前で皆様に降りていただき、受付までご案内したのちに車を駐車場へ停めに行きます。


受付に戻り、診察室前へ移動する前に、車椅子のタイヤの空気がかなり抜けておりましたので、車に積んである空気入れでタイヤの空気を入れさせていただきました。これで快調に走行できます。


診察の受付を済ませると、看護師さんの問診があるのですが、紹介状に普段服用している薬の内容の記載がなく、妹様も把握されておらず、お薬手帳もなかったので、施設に電話して聴いてみることにしました。私が施設に電話を掛けたのですがご家族様でなければ伝えられないとのことで、妹様に変わりました。しかし薬の名前はカタカナですし、ある程度予備知識がないと聞き取りにくいものばかりで、うまくやり取りが進まないご様子でしたので、ファックスをしていただくこととなりました。


しばらく待ったのちに今度は検査が2件あるとのことで、そちらへ移動します。まずは採血ですが、ご本人様の腕は細く血管も見えにくい様子です。はじめに担当したスタッフの方は腕を縛った後、軽くたたいたりさすったりしながら慎重に場所を探し、「ちょっとチクッとしますね。」と言った後スッと針を差し込んだのですが、ご本人様が「痛い!いてて!いた―い!」と腹の底から声を出されました。「痛いですね、ごめんなさいね。」とお声掛けをしつつ、痛かったご本人様には申し訳ないのですが、その場にいた一同の間で、「あら、結構元気あるやん...。」とでもいうような和やかな空気が流れました。


さて、採血ですが、その時に刺したその場所からは血液を採ることができずにやり直しとなってしまい、違うスタッフの方に交代することになりました。反対の腕で場所を探り、慎重に針を刺すとスーーっと赤い血が管を流れました。よかったです...。


高齢の方の採血は難しいようですね。最初のスタッフの方はこの失敗で成長するのでしょうし、二人目の方は「二人目」のプレッシャーを受けながらの作業は大変な緊張感だと思います。皆さまありがとうございます。


もう一件検査を受けてようやく診察です。待ちながら、ご本人様と妹様の昔のできごとなどをとても興味深く聴かせていただきました。人それぞれに歴史があり、そして今ここにいらっしゃるのだなあと、感慨深く思いました。


そうこうしている間にここまででかれこれ2時間以上を要しております。大きな病院は時間がかかりますね。ご本人様は少し目が覚めたのか、キョロキョロと周りを見渡したり、「もうすぐ終わりますからね」とお声掛けをすると目を見てうんうんとうなづかれるようになりました。


診察室に呼ばれ、先生のお話を聴くと、結果は悪くないようで、このまま経過を見ることになり一安心です。ここから精密検査~手術という選択肢もないことはないのですが、それは91歳の方には負担が大きすぎるとのことでした。


施設まで送り届けてお別れです。妹様ご夫婦だけでこの大きな病院で大きな車椅子を押しながらの受診はとてもできなかったとのことで、とてもお喜びいただけました。


大変な受診は少ないほうがいいのですが、また機会がありましたらよろしくお願いします。こちらこそありがとうございました。


写真は泊の畑からの可也山です。 麦が刈り取られてますね。もう少しするとここが田んぼに早変わりです。




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