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  • 執筆者の写真坂田大輔

一時帰宅

夏真っ盛りです。

しかし、いろいろなイベントが軒並み中止になって残念です。久しぶりにお祭りで金魚すくいをしたいですね。

さて、先日は重い疾患でご入院の方の、一時帰宅のお手伝いをさせていただきました。


当日はご家族様はご自宅でお待ちになられており、ご本人様のみの移動となりました。看護師さんが準備を整え、ベッドサイドまで車椅子を寄せてご挨拶をさせていただいたのですが、表情は乏しく視線も合いませんでした。かなりつらい状態なのでしょう。看護師さんに抱きかかえられるようにして車椅子へ移乗し出発です。


移動中は目を閉じ、じっと座っていらっしゃいました。程なくしてご自宅に到着。奥様が笑顔でお迎えにいらっしゃいました。ご自宅のベッドまでご案内し、一旦離れます。ご自宅には4時間半ほどの滞在となります。


夕方、お迎えに上がりベッドまで近づくと、ご本人様が手を振り呼んでいるではありませんか。私の目を見てかすかに微笑み、確かに、「ありがとな。」とおっしゃっているような仕草をされました。午前中にお送りした時とは打って変わってお元気な様子で、思わず私も笑ってしまい「あら、えらいお元気になられて!よかったですね~!」とお声掛けさせていただきました。周りには奥様はもちろん、小さな子供たちも含めたくさんのご家族様たちがベッドを囲んでいらっしゃいました。奥様が


「みんなに会えたけんね。」


と、とても嬉しそうにおっしゃいます。


名残惜しいですが病院に返らなければなりません。ご家族様に囲まれながら車椅子へ移乗、車に乗り込みます。横のドアを開けてお見送りです。


みなさんで


「お父さん、また来るけんね。」


「おじいちゃん、ばいば~い。」


など口々におっしゃいます。娘様は目を真っ赤にされ、手を振ります。


扉を閉めて出発です。帰りは奥様も同乗されました。「よかったね。」と声をかけていらっしゃいました。


今回もいいお手伝いをさせていただきました。

ありがとうございました。


写真は二丈の海と空。

夏真っ盛りです。



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