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執筆者の写真坂田大輔

97歳 

11日は鏡開きでした。お餅を食べて今年一年、元気に過ごしたいと思います。

 

さて、先日は97歳の方の眼科受診の付き添いをさせていただきました。この方はもうずいぶん長いことお手伝いをさせていただいております。以前は助手席に座っていただき、手引き歩行で移動され、毎月受診されておりましたが、今は終始車椅子で移動され、3か月に一度の受診となっております。

 

夜間もしっかりお休みになられるそうなのですが、日中も傾眠がちで、先日お迎えに上がった際も車椅子に座って目を閉じていらっしゃいました。ポンポンと肩をたたいて「○○さん、眼科に行きましょうね。」とお声掛けをすると、目を閉じたまま「うん。」と頷き、外へ出ると目を閉じたまま「あら、寒いわね。」と一言おっしゃいました。以前は何をしてもなかなか反応のないことも多かったので、今回はまずますお元気なご様子です。

 

眼科に到着し、待っている間もポンポンと肩や膝を叩いてお声掛けを続けますが、なかなか目が開きません。検査をするときもなかなか開きにくいので大変です。ご本人様はお構いなく「むにゃむにゃ」とつぶやいて目を閉じていらっしゃいます。先生の診察の際にはできるだけ起きていてほしいので、「もしもし、まもなく診察ですよ。」とお声掛けしても相変わらずです。ところが、不意に何のきっかけもなく、お声掛けとは全く違うタイミングで「なあに?」と目覚めることがあります。「お、目が開きましたね、そろそろ診察ですからね、起きておきましょうか?」と言い終わる前にまた閉眼されてしまいました。なかなか難しいなあと思っていると順番が回ってきました。診察室へ入って先生がご挨拶をされるのですが、反応は無し。仕方がないので「ちょっと眼を見せてくださいね。」と言ってスタッフと先生の手で少し目を開いて診察をします。「うん、大丈夫、きれいきれい。いいですよ。」と診察が終わったころに「え?」といって目を開かれましたので、帰りの挨拶はしっかりとできました。「先生がまたお元気でいらしてくださいね。」とお声掛けをすると、にっこりと笑顔が見られました。

 

次回は桜が咲くころ。そのころには98歳になられているはずです。

一緒に桜を見ましょうね。

ありがとうございました。

 

写真は雨上がりの船越漁港です。

釣り人はぱらぱら。




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