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執筆者の写真坂田大輔

97歳

更新日:2023年2月17日

降ったり止んだり、三寒四温で少しずつ春が近づいてきております。


さて、先日は施設に入居されている方の眼科受診の付き添いをさせていただきました。この方に初めてお会いしたのはかれこれ6年ほど前になります。それから月に一度の受診のお手伝いをさせていただいているのですが、間もなく97歳になられます。はじめに出会った頃は90歳で、元気に歩いていらっしゃいました。助手席に乗り降りされ、院内も私が隣に付き添い、歩行されておりました。認知症は患っておりましたが、いろいろなお話もさせていただきました。それでもさすがに90代ですので、だんだんと身体は弱ってきて施設内では手引き歩行されていたようですが、車の乗降が大変になってきたので、車椅子での受診となりました。月日とともにお話もなかなか通じなくなり、視力検査ができなくなってきました。そして近頃は施設内でも歩行は困難となり、常時車椅子での移動となったそうです。傾眠がちとなり、なかなか目が開かず眼圧測定も難しい状態です。


お声掛けをすると、数回に一回は反応され、目を開けてくださることがあるのですが、時々意識がしっかりとした状態で、ピタッと目が合うこともあります。見えているのだと思います。そして、不思議と先生の前に来るといくらか「シャン」とするようで、お返事をされ、大きくうなづかれることもありました。


このような状態でご本人様の受診は体力的にだいぶつらくなってきたようですので、少し多めにお薬を出していただき、受診の間隔を空けることとなりました。


なかなかお会いできずに寂しいですが、ゆっくりとお過ごしいただけたらと思います。

ありがとうございました。


写真は朝の今津湾です。




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