老夫婦
溶けてしまいそうな暑さですね。ドサーーーっと夕立でも降ってくれたらいいのにと思いますが、それもありませんね。もう少しの辛抱だといいのですが。
さて、先日は5年ほど前からお手伝いをさせていただいている方の、受診の付き添いをさせていただきました。ご夫婦お二人暮らしで、ご主人様が車椅子を利用されていらっしゃいます。当初はベッドから外まで介助しながら歩き、乗降から病院内は車椅子を利用されておりました。奥様も大変お元気でシャンシャン歩かれており、言葉もはっきりしていらっしゃいましたが、それから時は流れ、お二人とも日常動作がだんだんと辛くなり、奥様がご主人様の介護をすることが限界になってきたとのことで、しばらく前についに施設に入所されました。
月に一度の内科受診の付き添いは、往診となったため終了しましたが、半年に一回の大きな病院受診は施設では対応できないとのことで、お手伝いをさせていただきました。以前は送迎のみで奥様が車椅子を押しながら院内を歩かれておりましたが、それも大変なので、今回奥様には使い慣れた歩行器を使っていただき、初めて私も付き添わせていただくことになりました。
車内では久しぶりに会ったせいか会話がはずみます。以前は奥様ばかり話されておりましたが、ご主人様がよく話されお元気な様子がうかがえます。一方奥様が返す言葉はいささかきついように感じられました。
病院に着いたらまず受付まで一緒に歩き、機械での受付は奥様が慣れていらっしゃるのでお任せしました。その間に、ロータリーに置きっぱなしの車を駐車場に停めに行きました。灼熱の太陽が脳天をつき刺します。戻ると丁度受付を終えて、お待ちでした。私が車椅子を押し、歩行器の奥様と三人でゆっくりと移動します。外来の受付を済ませるとすぐにご主人様がお手洗いに行かれるとのことで車椅子トイレに向かいます。介助をして座っていただいたとたんに、検査室から名前を呼ばれました。奥様が大きな声で「トイレでーす。」と言っている声が聞こえます。こんなに早く呼ばれることは無いそうなのですが、今日は空いていたようです。トイレから出ると検査を順調に終え、程なくして診察です。経過は「相変わらず」のようですが、今回は奥様が先生に相談をしたいとのことでした。ご主人様は90歳になり、住まいから遠く大きな病院に通うことが大変なので、近くのクリニックで経過を観察するようにしたいとのことでした。施設からもそのように勧められており先生も納得してくださいました。
会計を済ませ、お薬をもらって帰ります。(この二つに随分と時間がかかりました…。)施設でご主人様を降ろし、奥様をご自宅までお送りしました。久しぶりに室内におじゃますると、奥様と並んで置いてあったご主人様のベッドが撤去されており、がらんとした部屋になっておりました。奥様の介護負担は減りましたが、やはり少し寂しそうです。これからは近所のクリニックになり、施設が対応するようになりますので、これで定期的なタクシーのご利用はすべて無くなることになります。
寂しいですが、仕方がありませんね。奥様が独り暮らしなのでくれぐれも用心して過ごされるようお声掛けをさせていただきました。
何かあればすぐに呼んでくださいね。
長い間ありがとうございました。
写真は灼熱の岐志漁港です。今すぐドボンしたい!
Comments