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執筆者の写真坂田大輔

ご自宅の藤の花を観に。

今日は雲一つない気持ちのいい天気でしたね。桜が終わり今度はあちらこちらでつつじがきれいに咲いております。 さて、昨日は施設にご入居されているご主人様の一年半ぶりの一時帰宅のお手伝いをさせていただきました。 なんでも、先日奥様が施設を訪問した際に「家の藤の花がきれいに咲きましたよ。」とお伝えしたところご主人様は

「今すぐお前と一緒にタクシーで帰る!」

とおっしゃったそうです。 奥様もご主人様が以前から自宅へ帰りたい気持ちを強くお持ちであることはよくご存じだったので、

「今回はどうにか少しだけでも帰ってきてほしい。」

という想いからご連絡をいただきました。

お迎えに行くとご主人様はスタッフの方ととても明るい表情でいらっしゃり、楽しみにされていたご様子がうかがえました。ご自宅へ着くと奥様が以前受診の付き添いの際にお会いした時とは明らかに違うおしゃれなご様子で、きれいな紫色のカーディガンをはおり、きちんとお化粧をされてとっても嬉しそうな笑顔で迎えていただきました。 ご主人様には麻痺がありますが思うようにいかない歯がゆさをじっと我慢し、その分の苛立ちを奥様だけにぶつけてしまうことが多く、奥様はいつも辛い思いをされていると伺っていただけに奥様のその笑顔を見て私は胸が熱くなり涙が出そうになりました。 きっと言葉には出さないけどお互いに信頼していて本当に大好きなんだろうと思いました。 自宅の藤はとてもきれいに咲いており、しばらく眺めた後施設へのお土産に少し切って行くことにしました。その後近くの神社にもきれいな藤棚があるという事でしたので奥様も同乗し足を延ばしお参りをしました。 奥様が「お父さんの藤の方がきれいだったね。」とおっしゃり、ご主人様が少し嬉しそうにされていた場面も微笑ましかったです。

つかの間の滞在でしたがお二人ともとても素敵な時間を過ごすことができたことと思います。 私もあったかい場面に出会えてとても嬉しい気持ちになりました。

また行きましょうね。

ありがとうございました。

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