眼鏡を作りに
- 坂田大輔
- 5 分前
- 読了時間: 2分
抜けるような青い空に白い雲がぽっかりと浮かんでおります。田んぼの上ではトンボたちが忙しそうに飛び回り、蝉は残り少ない命を燃やしながら大合唱しております。もう十分夏を楽しんだような気がしておりますが、まだ8月になったばかりです。夏本番はこれからですね。
さて、先日は眼鏡を作りに行きたいという方のお手伝いをさせていただきました。施設にお住いの女性で、初めてご利用いただく方です。お迎えにあがると娘様がお二人付き添いでロビーにいらっしゃいました。早速タクシーに乗って出発です。眼鏡屋さんに着くまでの間は久しぶりだったのでしょう、いろいろとお話をしながら、ご本人様は「ここは○○やろ。あそこの近くたい。」と、記憶をたどり懐かしそうに車窓を眺めていらっしゃいました。娘様も「おお~、そうそう、ようわかるね。」と盛り上がりました。眼鏡屋さんに到着し、一旦私は離れます。
用事が住んだのちにご連絡をいただく予定にしておりましたが、私がひと段落したため、様子を伺いにお店に着くと、丁度お店から出ていらっしゃいました。眼鏡屋さんでの用事は済みましたが、お母様が外に出るのは久しぶりなので、近所で冷たいものを飲んで一休みしてから施設に戻ろうと思っていたところとのことでした。ところが、お店の近くにはちょっと 腰を下ろして休憩するような、喫茶店やレストランのようなお店がなく、炎天下お店を探すわけにもいかないので、近くのコンビニで冷たいものを買って、車の中で一休みすることになりました。娘様が買いに行かれる間に、タクシーに乗り込みました。
程なくして娘様が戻っていらっしゃり、イチゴ味の飲み物を受け取ったお母様はストローで少しずつ飲み始めました。「まあ~おいしい!」「こんなの施設では出てこんよ」と感激。娘様たちも嬉しそうに笑います。飲み終わってからお母様が「そうそう、今度スイカ食べたいわ~。」と催促します。
「スイカは(施設の食事では)出らんとね。」
「出らんね~。」
「そう、なら今度持っていくわ。」と交渉成立です。
帰り道でもお母様はご機嫌で、車窓に映る景色を眺め、目に入る文字を眼鏡なしでいろいろと読み始めました。娘様は「よお見えとるね~、もう眼鏡いらんやん。」と苦笑いで落ちがつきました。ジャンジャン。
また、機会があれば皆さんでお出かけしましょうね。
ありがとうございました。
写真は船越の漁港です。数人の釣り人がいましたが、暑いからか、ほとんどの方が退散し、気合の入った麦わら帽子のおじさんだけが残りました。

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