お線香をあげに
- 坂田大輔
- 12 分前
- 読了時間: 3分
曇りがちのこのごろです。身体にまとわりつく湿気を感じますが、少し風が出てきて日陰ではだいぶ涼しく感じます。このまま少し気温が下がるといいですね。
さて、先日は亡くなったご友人にお線香をあげに行きたいという方のお手伝いをさせていただきました。つい先日までご入院されていらっしゃいましたが、その際の一時帰宅とご退院のお手伝いをさせていただいておりました、車椅子をご利用の男性の方です。
前日の夜にご連絡をいただき、翌日の午前中をご希望でしたがその日は空きがなく、午後一番でのご対応となりました。
当日は午前中に何度か強い雨が降り、雷が鳴ることもありましたが、午後は雨が上がってくれたので、奥様と結果的には午後にしてよかったですねと話しておりました。出発すると詳しいお話を聴かせていただくことができました。ご主人様がデイサービスで意気投合したご友人で、何度かお食事に行くなど、奥様も含めて交流のあった方が亡くなられたとのことでした。
目的地に着き、私が降車準備に入ろうとしていると、ご自宅から奥様が出てこられ、「あら~、大すけさんだったのね、お久しぶりです~。」とご挨拶いただきました。なんと亡くなられたご主人様も、ケアサービス大すけのタクシーで何度も通院されたことのある方でした。
初盆の祭壇の前までご主人様をご案内し、腕が不自由でいらっしゃるので、お線香に火をつけるお手伝いもさせていただきました。「俺ももうすぐそっちへ行くから待っちょってくれな。」と言って拝んでいらっしゃいました。私も一緒に手を合わせて拝ませていただきました。故人の奥様がご主人様が亡くなられた時のお話をしてくださいました。前日まで普通にお話ができていたほど、随分と急なことだったようで、まだ気持ちの整理ができていないとのことでした。ご主人様は「今度また飯食いに行こうや。」とおっしゃっていたとのことで、奥様が「落ち着いたら今度は三人でご飯食べに行きましょうね。」とおっしゃっておりました。
帰り際は、「不自由なのにこんなところまで出て来てくれてありがとうね。まだ元気にしとかないかんよ。」とお声掛けされていらっしゃいました。道が細いので出口のところまで出て来てくださり、見えなくなるまでお見送りをしてくださいました。
奥様が「最後のお友達よ」とおっしゃっておりましたが、デイサービスで知り合って家族ぐるみで仲良くなるとは、本当に素敵ですね。ぜひ3人でお食事に行く機会があるといいですね。私たち福祉タクシーの業者は、ご利用が途絶えた後の方のご様子を知るすべがないので、思わぬところでお会いできてよかったです。
ありがとうございました。
写真は前原の田んぼより真夏の可也山です。

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