法事へ
- 坂田大輔
- 7月25日
- 読了時間: 3分
今年も猛烈に暑い夏となっております。北海道で40度だなんて、考えられませんね。水分をしっかりとって乗り切りましょう。
さて、先日は法事の送迎のお手伝いをさせていただきました。施設にご入居されている女性で、普段は受診の送迎でご利用いただいております。奥様が認知症を患い、ご主人様がご自宅で介護をされていたそうなのですが、ご主人様が体調を崩され、先に亡くなってしまい奥様は施設に入居されたとのことでした。
今回法事が催されるお寺が、私も親しくさせていただいているお寺でしたので、数日前にご挨拶に伺いました。私がご利用者様である奥様を車椅子でご案内することを伝えると、大変関心されておりました。そして、こちらのお寺にはつい数年前に車椅子のまま本堂に上がることができるようにリフトが設置されており、そちらも見学させていただきました。改装の際には、スロープにするか、リフトがいいか、設置場所はどこがいいか、などなど随分と試行錯誤されたとのことでした。
当日、施設にお迎えにあがるとご依頼いただいた娘様と、お孫様がいらっしゃり、3人でお寺へ向かいました。奥様はいつも通りただただ、にこやかに微笑んでいらっしゃいました。
お寺に到着すると、リフトがすぐに使えるように準備してくださっておりました。和尚様がスイッチを入れてくださり、私が車椅子のご本人様と一緒に上がり、ご家族様は正面玄関の階段から上がっていただきます。タイヤを拭いた後、途中にもう一つの段差があり、仮設スロープを利用して上り、控室までご案内します。既にご親戚の方が数名いらっしゃり、久しぶりのご対面だった様で、「まあ!よくいらしたわね~!」と、たいそう喜んでいらっしゃいました。ご本人様は相変わらず、にこにこと微笑んでいらっしゃいました。
ここで私は一旦離れますが、お迎えまでの間に他の送迎はありませんでしたので、その場で待機させていただくことにしました。途中から広間の縁側に上がらせていただき、素敵なお庭を堪能させていただきました。
程なくして法事が終わり、奥様は施設に戻ります。親せきの皆様が車までお見送りに来られ、「またね。」「今度施設に行くけんね。」と声をかけます。奥様は相変わらず笑顔で正面を向いていらっしゃいます。
施設へ向かう道中で娘様がご本人様の様子を教えてくだいました。奥様は親せきの方々と話をするうちに感極まって、涙を流されたり言葉もいくつかお話になられたとのことでした。今回はご主人様の法事に出席して、親せきの皆様とお会いすることができて、本当に良かったですね。娘様も喜んでくださり、「やっぱり認知症でもうまく表現できないだけで、いろいろなことをしっかりわかっていらっしゃるんですね。」と、二人でお話しをしながら戻りました。奥様はエネルギーを使い果たしたのか、道中ではすぐに目を閉じてお休みになっておりました。
また機会があれば受診以外のお出かけもできるといいですね。
ありがとうございました。
写真は有田あたりからの可也山です。雲ひとつない炎天下です。

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