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自宅を見に

  • 執筆者の写真: 坂田大輔
    坂田大輔
  • 2022年5月26日
  • 読了時間: 3分

久しぶりの雨にカタツムリがグ~っと背伸びをして大喜びしているようです。5月も終盤を迎え梅雨の気配を感じるようになりました。


さて、先日は大きな病院から自宅の近所の病院へ転院される方のお手伝いをさせていただきました。患者様は高齢の女性で、お迎えに上がるとご主人様と娘様、お孫様が付き添われて、お待ちでいらっしゃいました。ご主人様は奥様に久しぶりに会えてとても嬉しそうです。ご挨拶をさせていただくと、ご主人様が、奥様が長いこと病院食だったので甘いものなどを少し食べさせたいとのご希望がありました。はじめは途中でどこかスーパーかコンビニに寄りたいとおっしゃっておりましたが、娘様が先方の病院の受け入れ時間が「○○時までに」決まっており、その時間はないので、病院の売店で何か買って車の中で食べてもらおうと、ご提案されました。ご主人様が遠慮がちに「車内で飲食はだめですよね...。」とおっしゃるので、それは全く構わないことをお伝えすると、ご安心され、そのような段取りとなりました。


ご主人様が奥様に「何が食べたいね?アイスクリームね?」と聴くと、奥様は「お寿司、生の魚が食べたい」とおっしゃり、みんなでびっくりしてしまいました。あらかじめ決めておけばご用意することもできたでしょうが、今回はおいなりさんか巻きずしで我慢してもらうことになりました。出発準備中に娘様が売店に買いに行き、いよいよ出発です。


車内では早速おいなりさんを召し上がり、「ああ、おいしいね」と嚙み締めていらっしゃいました。


そしてもう一つご希望があり、「今から行く病院が自宅のすぐそばなので少しだけ自宅を見せたい」とのことでした。出発時刻もすでに遅れており、あまり時間はありませんでしたが、途中都市高速を使い少し寄ることになりました。道も混雑することなく、時間にも余裕が出てきました。細かい住宅街ですがご主人様が「そこを右です。」「次の信号を左です。」と指示をくださいます。そして、「ここで少し止まってください。」とご自宅に到着したようです。


「ほら、紫陽花がつぼみをつけとうよ。今年も咲くよ。」

「ほら、柿が実をつけとうよ。鳥にとられんごとちゃんと網を張っとうけんね。」

とご主人様が声をかけます。

奥様も「ああ、ほんとやね。」と応えます。


「早よ戻って来ないかんばい。」


病院での面会が許されない昨今、一度ご入院されると夫婦でも親子でも長いこと会えない時間を強いられます。つらいですよね。


優しいご主人様のこの一言に切実な想いを感じました。


本当に早くよくなってまたご夫婦で生活できる日が来るといいですね。

ありがとうございました。


写真は福岡タワー近辺です。日影が恋しい季節となりました。



 
 
 

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