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  • 執筆者の写真坂田大輔

床での生活

曇りがちなゴールデンウィークとなっております。それにしても午前中の西行きの混雑ぶりは大変なものですね。お気をつけてお出かけください。


さて、先日は急遽受診の方のお手伝いをさせていただきました。この方はご高齢の男性で、一度ご依頼をいただいたことのある方でしたが、その時はご本人様のお気持ちが受診する方向を向いておらず、枕元までお迎えに行きお誘いしたのですが、出発することができなかった方でした。

しかし今回は奥様曰く「受診する気にはなっているが、起き上がることができない」とのことでしたので、このチャンスを逃すまいと、お迎えに上がりました。


この方は前回お迎えに来たときは、全裸で床に敷かれたお布団に包まってお休みでした。今思えばその状態から出発するまで気持ちを持っていくのは至難の業だと思います。しかし今回はお着換えまで済ませ、受診する気持ちになっているようでした。「さあ、起き上がりましょうか?」とお声掛けするも、「それができんのよ。」と返ってきます。常に布団に横になって生活しているためか、なかなか上体を起こすことができません。横向きになり、肘から先をついて頭を前に出すようにして…。と少しずつ誘導しながらお手伝いをすると、どうにか上体を起こすことができました。しかしその姿勢から立ち上がり、車椅子に座るまでがまた大変です。なかなかの大柄な方なのですが、少しずつ段階を経て、奥様にも少し支えていただきながら、どうにか車椅子に座ることができました。「よし!乗った!」と三人で大喜びです。「あんた、たいしたもんだ!こんなデブな俺を抱えて…。」と嬉しいお言葉をいただきました。


さあ、車椅子に乗りさえすればあとは福祉タクシーで移動するだけです。通常はクリニックに到着したらクリニックの車椅子に移っていただくのですが、今回は移乗も大変そうなので、そのまま大すけの車椅子を使っていただき、診察はさほど時間もかからないとのことでしたので、そのまま待機させていただくことになりました。


程なくして終了しご自宅に戻ります。本当は介助用のベッドを利用すれば、何かと日常生活動作も楽になると思うのですが、なかなか慣れ親しんだ生活スタイルを変えることに抵抗があるようで、ご自宅に着いたら、再び床に敷かれたお布団に戻られました。ともあれ、無事に受診をすることができてよかったです。

また行きましょうね。

ありがとうございました。 写真は前原から夕暮れ前の可也山です。

よいゴールデンウィークをお過ごしください。







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