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  • 執筆者の写真坂田大輔

初期の認知症

雨の多い一週間となりました。植物たちが歓喜して踊り、蛙も嬉しそうに歌っております。


さて、先日は「今日今から」の受診のご依頼をいただき、お手伝いをさせていただきました。丁度よく少し空いた時間にスッとご連絡をいただき、すぐにご対応させていただくことができました。


お迎えに上がると高齢の女性が玄関の上がり框に腰を掛けて、「痛くて立てない」とおっしゃっておりました。そこまでは這って移動していたとのことで、支えながら車椅子に移っていただき、出発です。お独り暮らしとのことで今回は「近所の方」からご連絡をいただきました。少し離れたところにお住いの「ご友人」の方も心配していらっしゃり、そのまま付き添っていただけるとのことでした。病院までお送りし一旦私は離れます。


その後ずいぶん経ってもなかなか終了のご連絡がありません。夕方になり他の業務が全て終了していたので、すこし様子を見に行くことにしました。すると丁度処置室に入られており、この日は連休明けで患者さんが多かったことと、検査に時間がかかり遅くなってしまったようです。


ようやく処置室から出ていらっしゃり、看護師さんが付き添いの方にいろいろと説明をしたいとのことで話を始めましたが、その付き添いの方は「ご友人」で近所にお住まいでもないので、私も一緒に説明を聴いてご連絡をいただいた「近所の方」に伝えることにしました。しかし、何故ご本人様だけでなく付き添いの方に1~10まで説明をする必要があるのかと不思議に思っていたところ、看護師さん曰く、薬のことや、次回受診のこと、ご入院になる可能性があることなどが、ご理解いただけない状態だとおっしゃるのです。


私は今回初めてお会いして、病院までお送りしただけでしたので全く気づきませんでしたが、最近の記憶や、物事を理解することがなかなか難しいご様子とのことでした。ご友人の方もあまり感じてはいらっしゃらなかったようですが、ここ1年ほど地域の方の見守りのもとで暮らしていらっしゃったとのことでした。


帰りにスーパーで食材を買って帰りたいとのことで、私がスーパー内を付き添わせていただいたのですが、ご友人の方は(こちらもご高齢ですので)車内でお待ちいただくことになりました。ところがお買い物をする際に、同じところを何度も見ていたり、なかなか買うものを決めることができずにだんだんと時間がかかってきたので、ご友人の方が車でお待ちであることをお伝えすると、そのことをお忘れになっていらっしゃいました。


ご自宅に帰るとご近所の方も待っていてくださり、全ての必要事項を引き継がせていただくことができました。しばらくは密に訪問してくださり、ケアマネージャーさんにも引き合わせる段取りができているとのことで、病院からもケアマネージャーさんや遠方のご家族様と連絡を取り、今後についてのお話を進められているとのことで、まずはひと安心しました。


お独りで暮らす高齢者を地域で見守るということの大切さを痛感する今回の出来事でした。今後ともお力になれることがあれば嬉しいです。よろしくお願いいたします。


写真は雨模様の三雲の麦畑。 この季節はあちこちで黄金の麦の穂を観ることができます。






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