ストレッチャーでご退院
- 坂田大輔
- 2月28日
- 読了時間: 3分
二月もおしまいです。三寒四温、いよいよ暖かい春がやってきますね。
さて、先日はストレッチャーでご自宅にご退院される方のお手伝いをさせていただきました。ご夫婦でお住いの方で、以前お花見やお食事でご利用いただいていた方なのですが、この度奥様が大きな病気にかかり、5か月のご入院を経て自宅へ戻られるとのことでした。
通常病院からのご退院は病院のスタッフの方からご依頼をいただくのですが、今回はご主人様が病院のスタッフの方と退院の打ち合わせをしているときに、「知っている福祉タクシーがある」とのことで、直接お電話をいただきました。スケジュールを決定したのちに、念のために私から病棟にご連絡をさせていただき、ご本人様の状態とお迎えの段取りについて確認をさせていただきました。
当日お迎えにあがると既に荷物もまとめられてあり、準備万端でした。ご主人様が奥様に「ほら、大すけさん来てくれたよ」とお声掛けしてくださり、奥様はにっこりと笑顔を見せてくださいました。奥様は車に乗るまでは看護師さんからのお声掛けにも表情だけで応えていらっしゃいましたが、乗車してからははっきりと発声され、ご主人様とご自宅に到着するまで30分ほど絶えずお話をされておりました。
お話を伺うと、ケアマネージャーさんからは、ご主人様お独りでの介護は大変だと思われるので、施設への入所を勧められていたそうです。しかし、ご主人様の「できる限りのことはしたい」との意向で、とりあえず一度ご自宅で看てみて、どうしても無理であればまた別の方法を考えるということになり、今回の退院になったとのことでした。奥様の意識や認知機能がはっきりとしており、お話もたくさんできるのであれば、できる限り一緒にいたいと思いますよね。
今回はストレッチャーでの移動でしたので、車からベッドまでの移動のお手伝いをしていただくために、一人スタッフを呼んでおきました。ご自宅へは少し早めに着いたのですが、きちんと自宅前で待ってくれていました。ありがとうございます。まず車から自宅への導線を確認させていただくために、二人でご自宅の様子を確認しました。狭い階段を6段ほど上がり、上がり框を上がって正面のお部屋のベッドまで移動します。ストレッチャーで降車し、そこから身体の下に敷いた布担架ごと二人で抱えてベッドまで移動しました。
約半年ぶりにご自宅へ戻ることができました。「ご退院おめでとうございます。」とお声掛けするとまたにっこりと笑顔を見せてくださいました。
今回は久しぶりのご利用で、状態も変わってしまいましたが、以前と変わらずに本当に優しいご主人様で、仲のいいご夫婦でした。
ご自宅でゆっくりとお二人で過ごすことができるといいですね。
ありがとうございました。
写真は深江漁港です。猫ちゃんが挨拶に来てくれました。

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