家に寄る

今週も気持ちの良い秋晴れとなっております。

先日は、ご退院のお手伝いをさせていただきました。

一週間ほど前に意識を失って施設から救急車で搬送されたということですが、お元気になられて施設へ戻られるとの事でした。普段施設にいるときはなかなか面会もできず、外出して自宅へ帰ることもできないので、今回はせっかくなので施設に戻るまでの間に少しの間自宅に寄ってゆっくりすることになりました。

ご家族様と一緒に病棟に迎えにあがると、車椅子に乗って看護師さんと出ていらっしゃいました。ご家族様はご本人様があまりにもお元気なので、とても喜んでいらっしゃいました。

タクシーに乗って出発です。この日もよく晴れて、気持ちの良いドライブとなりました。ご家族様は車椅子のご本人様の隣で「いい天気になったねー、よかったね。外に出るの久しぶりやろう。元気になってよかったね。」とうれしそうに話しかけていらっしゃいました。

ご自宅につくと他のご家族様も皆さまお待ちでした。笑顔でお迎えです。

お部屋までご案内した後は、私は外で待たせていただいたのですが、後から後からご近所の方もたくさんいらっしゃいました。待機中の私を見て「送ってきたとでしょ、私は顔見に来たと。」と嬉しそうに家に入って行かれます。こんなに会いに来てくれる方がいらっしゃるなんて、ご本人様のお人柄がわかりますね。

一時間と少しすると先ほどのご近所の方が出てこられ、「もう来よんしゃあよ。」と教えてくれました。リフトのある出入り口まではご家族様が連れてこられ、リフトからは私が介助をしました。ご本人様も嬉しそうな表情です。皆さまに見送られながら施設へと向かいます。

９４歳の女性でしたが、息子様が自宅に寄りたいというお話をされたときに「もう最後かもしれないので…」とおっしゃっておりました。きっと救急搬送された時に一度は覚悟を決められたのではないかと思います。ともかく今回しっかり回復して、このような形でたくさんの方とお会いすることができて本当に良かったですね。 ぜひまた帰ってきましょう。

ありがとうございました。

写真は今日も静かな引津湾と秋の空です。