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執筆者の写真坂田大輔

お花見 

桜もすっかり葉桜となりました。入学式も終わりいよいよ新年度スタートですね。

 

さて、先日はお花見のお手伝いをさせていただきました。普段は施設からご自宅への一時帰宅でご利用いただいておりますが、今回は施設から近くの桜の咲く場所に寄り、しばらくお花を眺めてから自宅へ帰りましょうという行程とのことでした。いよいよ桜も満開に近いころにお電話をいただき、その一週間後のご予約でしたので「その頃はもう散ってしまっているかもしれないな」と思っておりました。




 

当日、花はだいぶ散ってしまい葉桜となっておりましたが、幸い穏やかなお天気に恵まれました。スタッフの方と玄関にいらっしゃいましたが、いつもより発語も多く少しお元気なご様子でした。車椅子のままタクシーに乗り、娘様ご夫婦も同乗し出発です。程なくして到着し、桜の咲くエリアを車内から眺めながらぐるっと一周します。「きれいやね~」とお顔もほころびます。

 

車から降りて目の前に広がる景色を眺めます。「ほとんど葉桜やけど、あの辺は結構まだ咲いてるね。」「新芽が出て木々が黄緑やね」など皆さんでお話をされていらっしゃいました。すると、「お母さん、今日はお父さんの日よ。(命日よ)」とおっしゃいました。

 

桜の時期よりも「この日」に帰宅をすることに意味があったようです。満開ではないであろうこの日を選んだ意味がやっと解りました。

 

お母様は覚えていらっしゃったのかどうかは定かではありませんが「ああ、そうやね」とつぶやきます。「桜の頃やったもんね」

 

暑くもなく寒くもない心地の良いひと時を過ごし、自宅へお送りしました。この日は感染症対策の一環で施設の一時帰宅の時間制限が短かくゆっくりはできませんでしたが、お昼ごはんを皆さまで召し上がり、楽しい一時帰宅となったようです。

 

素敵な時間を過ごせたとのことで何よりです。

また行きましょうね。

ありがとうございました。

 

写真は志摩の生松天神社の葉桜です。

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